1992年6月、メルボルン空港で、日本人観光客4人が持っていたスーツケースの中から約13キログラムのヘロインが発見されました。

そのスーツケースは、メルボルンに向かう途中のクアラルンプールで、4人のスーツケースが盗まれた後、
ツアーガイドから新たにプレゼントされたものでした。
4人は、そのプレゼントされたスーツケースの中にヘロインが入っていることを知らなかったのです。

しかし、その4人と同行のもう1人の合計5人が、ヘロイン輸入の疑いで裁判にかけられることになりました。
5人は、オーストラリアでの裁判で、スーツケースが盗難に遭ったこと、
ガイドからプレゼントされたスーツケースにヘロインが入っているなど知らなかったことを、
ありのままに訴えたのですが、「盗難事件も作り話である。」などとされて信じてもらえませんでした。

こうして、1994年6月10日、4人に対して懲役15年
残りの1人に対して懲役25年(後に20年に変更)の実刑判決が下されたのです。